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落ちないの!?ほぼ直角の崖にぶら下がる愛媛のショベルカーの謎に迫る

画像提供:いっせいさん

画像提供:いっせいさん

愛媛県内子町(うちこちょう)で5月30日、ほぼ垂直の崖で作業するショベルカーが撮影され、Twitter上で注目を集めています。

写真の内容について、施工業者と専門機関に確認しました。

運転していたら轟音が

写真を投稿したのは、Twitterユーザーのいっせいさん(@punisuke_issei )。

車で町内を走っていた際に見かけたそうです。

ショベルカーが急斜面にぶら下がるようにして、山肌を削っています。

車体とキャラピラーが大きく口を開けるように分かれ、その姿は変形ロボットを彷彿とさせます。

撮影時の状況について、いっせいさんは「カーステレオで音楽をガンガンに掛けていても響くような『ガガガガ』という音が鳴り響いていました。気になって周りを見渡すと、まさかの山の上の方で重機が作業していました」と振り返りました。

提供:いっせいさん

提供:いっせいさん

正体は「RCM」

写真の工事を行う同町の石岡建設に、機械の正体を確認しました。

同社によると、工事は2016年3月の土砂崩れにより崩れた法面(のりめん)の「切取り・切崩し・掘削、整形」を行っています。

ショベルカーは「ロッククライミングマシーン」(RCM)と呼ばれる特別に改造した重機です。

地滑り危険地帯や急峻(きゅうしゅん)な斜面での切り取り、掘削、抜根、整形などを迅速・安全に施工できるとして、全国的に採用実績を伸ばしています。

熊本地震の復旧活動でも活躍しています。

都会や一般の国道、県道等ではあまり見受けられませんが、山間部での実績はかなりあります。

(石岡建設)

作業は、同社から依頼を受けた大昌建設(千葉県茂原市)が請け負っています。

日本の地形に適したRCM

大昌建設など建設各社や大学の研究者でつくる高所機械掘削施工工法研究会によると、RCMは高い場所で法面を造るために山肌を整えるといった防災工事で用いられるといいます。

山地が多い日本で、人力で行うには墜落や落石の危険性が高い工事で普及しています。

提供:いっせいさん

提供:いっせいさん

RCMを使う工法は、吊り下げるワイヤーを張る角度やワイヤーを固定する場所の地質など、さまざまな安全基準を確認した上で行われます。

現場に応じて、作業員が搭乗したりラジコンで操作したりするそうです。

石岡建設によると、話題の写真を撮られた際は有人でした。

現在は有人で施工しております。

重機自体はラジコンでも操作できる構造になっており、(有人での)重機オペレーターが危険と感じる箇所については、リモート操作で行ってます。

今回の現場の頂上部はリモート操作をしてますが、ツイッタ―で投稿された箇所は人間が搭乗して施工してます。

若い世代に関心を持ってほしい

インターネット上で話題になったことに、同社は建設業界に興味を持ってほしいと期待を寄せます。

田舎の現場ですが、通行中の方が大勢の人が写真を撮っており、実際にFacebook等でもアップしているのを何度か見ました。

地山に重機が張り付く光景は珍しいので、話題性もあるように感じます。

建設業界では人手不足が懸念されています。若い世代の方たちが少しでも興味を持ち、建設業従事者が増えてくれればと思います。

工事現場への関心を深めるツイートでした。

※画像は、いっせいさん(@punisuke_issei )の許可を得て使用しています。

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