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「私はフセイン」日本で働くイラク出身の男性が“偏見”への警鐘を鳴らす動画

I am Hussein./Goodman Service=YouTubeより

I am Hussein./Goodman Service=YouTubeより

きょうは世界人権デー。1948年12月10日に国連で世界人権宣言が採択されたのを機に制定され、2018年で70周年を迎えました。

これに合わせ、就職紹介業を行う株式会社グッドマンサービス(東京都千代田区)が、同社が就職を支援したイラク出身の男性・フセインさんを主人公にした動画を公開しました。

「フセイン」の名で苦労

イスラム圏において「フセイン」は、珍しくない人名です。

たとえば、アメリカ前大統領バラク・オバマ氏のフルネームは「バラク・フセイン・オバマ2世」であり、ミドルネームにフセインを含みます。

しかし、日本では独裁者として知られたイラクの元大統領サダム・フセイン氏の印象が未だに強く残ります。

動画のフセインさんは日本人女性と結婚後、配偶者ビザを取得するためにいったんイラクに帰国。イラクから日本での仕事を探す中でいくつもの企業に不採用になりました。名前について偏見を持たれたこともあったそうです。

「自分の仕事が決まらないのは、フセインという名前のせいではないか」と悩んだ時期もあったといいます。

ビデオ電話を使って面接を行い、電気工事の仕事に内定。ところが、当時はイラク戦争の影響もあり、フセインさんが日本で仕事を始めるまでに、1年半以上の時間がかかりました。

私の国籍と名前に偏見を持つ人は多い。

私は両親から引き継いだこの名前を誇りに思っています。(動画より)

外国人労働者数は過去最高を更新

現在、フセインさんは日本国内で妻と一緒に平穏に暮らしています。

フセインさんに限らず、コンビニや飲食店をはじめとして海外出身の従業員が働く姿は日常の光景です。

外国人雇用状況の届出状況まとめ(2017年10月末時点)によると、外国人労働者数は前年同期比18.0%増の127万8000人となり、2007年に届出が義務化されて以来、過去最高を更新しました。

同社は「こうした現状から日本での就労を望む外国人が人種や国籍、性別、そして名前で差別や偏見を受けるケースも増えていることが推測される」としています。

この機会に、雇用する立場の人だけでなく、一緒に働く人やサービスを受ける側も今一度、自身が偏見を持った行動や言葉遣いをしていないかを振り返りたいものです。

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Text by 漆舘たくみ

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