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フリーランスあるある『とりあえず打ち合わせしたいと呼ばれた時は、大体何も決まっていない』

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フリーランスあるある数あれど

ニーズがあるだけ職種があり、職種があるだけ「あるある」がある。

3年勤めた会社を辞め、フリーランスのイラストレーター(兼コンテマン)としてやってきて、おかげさまで10年目。フリーランスも10年もやってると「あるある」が溜まってきます。その中でも稼ぎに直結する割と深刻なあるあるのがコチラ。

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「とりあえず、打ち合わせをしたいんで弊社で〇時でどうですか?」今まで幾度となく聞いてきたこのフレーズ。最初の頃は「わっかりましたー!」と、すっ飛んで行きましたが何年か経った頃気づきました。

何を決めるのかさえ決まっていないことがある

打ち合わせしないと話が進まない場合や、会っておきたい場合もあるので、すべての打ち合わせがそうではないのは勿論分かってますが、怖いのはメールや電話の中にこの「とりあえず」的なニュアンスを含んでいた場合です。この「とりあえず打ち合わせ」。長いので以下「とり打ち」とします。

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行ってみると、やることだけは決まってるけど何をするのか決まってない状況。つまり、ほぼゼロベース。打ち合わせで決定しなければいけないコト自体も決まっていない。おそらく今後絵が必要になるから、とりあえずイラストレーター呼んでおきました的な状況。しかも、この「とり打ち」何が怖いって、

 

最悪、バラされることもある。

 

打ち合わせした結果。「う〜ん、せっかく来てもらって悪いけど今回の方向性だと〇〇くんのタッチじゃないね。」と、なるコトも。そう。つまり、バラシです。

(バラシ:撮影終了後、組んでいたセットや機材をバラバラにして片付けること。転じて、一旦組んだスケジュールや、スタッフを後から取り止めることにも使われる業界用語。つまりキャンセル。)

そうなったらコッチは「はははー!ですよねぇ〜。僕も途中からそんな感じがしてました。また、よろしくお願いしまーす!」と、帰るしかありません。

その場合、この打ち合わせに使った移動時間と打ち合わせ時間が丸々無駄になります。

フリーランスにとって“時間”は死活問題

フリーランスの“時間”は稼ぎに直結します。企業に雇われ、決まった額のお給料をいただけるサラリーマンと違って、その月の時間内でどれだけ効率よく仕事をしたかが、そのままその月の稼ぎに跳ね返り、無駄な打ち合わせに付き合ってたら稼ぎはゼロ。独身ならまだしも、結婚して子供2人いたらマジで死活問題です。

 

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仮に移動に往復1時間半、打ち合わせに1時間半、合計3時間かかった場合。3時間分の作業時間が死にます。3時間あればこのコラムのイラスト作業ができます。連載している映画4コマ用に映画を一本見れます。たかが3時間、されど3時間。

時間=お金。会社員だった頃はそんなにピンと来てませんでしたが、フリーランスになって嫌でも意識するようになりました。時間は、そのままお金です。

電話とメールで済む話だった

「とり打ち」ではなく、「打ち合わせ行ったらメールと電話で済む話だった」パターンもあります。職種によっては、実際その場に行かないと話が進まないことがあるというのは重々承知です。ただ、10年お絵描き稼業やってますが、絵の発注は正直会わなくてもそんなに支障は感じません。

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絶対顔見て話さないと微妙なニュアンスが伝わらないような場合は、今ならWeb会議という便利な手段があります。実際、スケジュールが立て込んでいる時に打ち合わせしたいと言われたら最近はほとんどWeb会議にしてもらってます。

そういえば、このコラムの連載の話も最初メールで問い合わせがあり、その後担当の方とWeb会議をして始まりました。直接会ったのは半年以上経って、たまたまIRORIOさんのオフィスの近くに行く用事があった時にご挨拶に伺った時だけです。

編集者とは一度も会っていないし、電話もしたことがない

最近『侵略!外来いきもの図鑑 -もてあそばれた者たちの逆襲-』(パルコ出版)という本を出しました。

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実は、この本を出す作業の半年間この話をくれた編集兼デザイナーのF氏とは、一度も直接会ったことがないどころか電話もしたことがありません。というか、彼を含めてこの本に関係している人に誰とも会ったことがありません。

すべて、メールとツイッターのDM(ダイレクトメッセージ)でのやり取りです。直接会っての打ち合わせどころか、ネット会議すらやってないのです。

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当然、顔も声も知りません。

しかし、これまでも連載やイラストの仕事でこういうことはザラだったので特に違和感は覚えませんでした。本の業界は初めてなので普通がわかりませんが、本もこれで出せてしまうというのは結構驚きでした。

一方、編集のFさんは五箇先生に監修を頼んでいただいたり、パルコ出版の方とデザインの方向性を決めてくださったり、書店への営業に行ってくださったり、めちゃくちゃ動き回ってくださいました。僕が文章と絵を描く作業に没頭できたのは、Fさんのおかげです。

打ち合せから生まれる縁もある

ものすっごいザックリした資料がメールで送られてきて、とりあえず打ち合わせしたいと言われたら、最近はもう「何を決める打ち合わせですか?僕のタッチで大丈夫ですか?サンプル送るんで、方向性決めてください。」などなど、打ち合わせる理由をゼロにすべく先にこっちから聞き返すようにしてます。

 

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ただ、無駄だと思ってた打ち合わせに行った事から縁が繋がって、ずっと後になって別の仕事の発注がくることがあるのもまた事実。

自宅にこもって延々絵ばっか描いてるイラストレーターには、打ち合わせの場が数少ない新しい出会いの場であり、家族以外の人と話せる場だったりするので、一概に「打ち合わせ=無駄」とも言い切れないのが悩ましいところです。

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