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「オール5」は落第生?こんなに違う世界の成績評価法

Flickr_woodleywonderworks

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アメリカの小話にこんなものがある。母親の運転免許証を眺めながら息子が呟く。「なぜパパがママと別れたか分かったよ。セックスがFだからだ!」。

このジョークを理解するにはアメリカの一般的な成績評価法を知っておく必要がある。同国の学校成績表では「F」とは「failure(落第点)」を指す。つまり母親の免許の「Sex(性別)」欄に「F(female=女性)」の字を認めた坊や、そのFをよく見知ったそちらと取り違えてしまったというわけだ(ついでにSexの意味も)。

このように国が違えば教育機関でも異なった評点法を採用しており、その中には時に他国人にとって紛らわしいもの、分かりにくいものも存在する。そのいくつかをここで紹介してみたい。

■5を最良とする評価型

日本のように5(秀)、4(優)、3(良)、2(可)、1(不可)と評点をつける国には、スロヴェニア、マケドニア、セルビア、ボスニア、クロアチア等がある。

ポルトガル、ロシア、エストニアも5段階評価だが、5(優)、4(良)、3(可)、2(不足)、1(不可)と分類され、3以上でないと合格とならない。

■6を最良とする評価型

ノルウェーやポーランドは6~1の6段階評価で、最低点である1だと不合格。

スイスも6~1だが、6(優)、5(良)、4(可)、3(不可)、2(悪)、1(最悪)と、4以上で合格点。

ブルガリアは6(秀)、5(優)、4(良)、3(可)、2(不可)の順(1は無し)。

■7を最良とする評価型

7~1の順で評価するのはチリ。4以上で合格。

■10を最良とする評価型

10~0の11段階評価型をとるのは、イタリア、メキシコ、スペイン、ブラジル、ギリシャ等。イタリア、メキシコは6以上、スペイン、ブラジル、ギリシャは5以上が合格点。

イタリアで最低評点である0は「評価不能」の意で、白紙や判読不能の答案に与えられる。また、ギリシャは中学・高校に当たる課程では20~0の評価法をとる(10以上が合格)。

10~1で評価するのは、オランダ、ルーマニア、ラトヴィア等。オランダは6以上、ルーマニアは5以上、ラトヴィアは4以上が合格点。ルーマニアでは1はカンニングなど不正行為の発覚に際し与えられる、特に不名誉な評点。

10~4で評価するのはフィンランドで、6以上が合格点。

■12を最良とする評価型

12~1の順で評価するのはウクライナで、4以上が合格。

風変わりなのがデンマークの評価法で、12(秀)、10(優)、7(良)、4(凡)、02(可)、00(不可)、-3(却下)の順。02と00を二桁にしてある理由は、2→12や0→10のような改ざんを避けるため。

■20を最良とする評価型

20~0の順で評価するのはフランスやそれにならったアルジェリア、モロッコ、チュニジア、イランの学校システム。10以上が合格点だが、18以上の評点が与えられることは稀だという。

■60を最良とする評価型

ルクセンブルクでは50~60(秀)、40~49(優)、30~39(良)、20~29(不可)、10~19(悪)、01~09(最悪)の6段階点数評価を取る。

■1を最良とする評価型(逆順)

オーストリア、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーでは、1(秀)、2(優)、3(良)、4(可)、5(不可)と、5段階評価が日本と逆順になっている。また6段階評価法をとるドイツでも1(秀)、2(優)、3(良)、4(可)、5(不足)、6(不可)の順。ゆえにこれらの国で「オール5」といえば「落第生」の意になってしまう。

■アルファベットを用いる評価型

イギリスでは数字でなくA、B、C、D、Eを評価順に用いる。

アメリカでも同様だが、多くの州でA、B、C、D、Fと、Eが飛ばされる。これは上述のように、最低評点であるFを「failure(落第)」の頭文字とかけているため。

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Text by 宮城保之

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