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冬の始まりを祝う!聖マルティヌスのガチョウ料理

Flickr_Yasuyuki Miyagi

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11月11日は聖マルティヌスの日というキリスト教の祝日。これを記念し、この時期ヨーロッパでは伝統的にガチョウ料理が食される。

ガチョウに所在をばらされ、司教にされた聖者

聖マルティヌスは4世紀にフランスのトゥールで司教を勤めたキリスト教の聖職者。その清貧な生き様から宗派を問わず崇敬の念を集め、埋葬日とされる11月11日はカトリック教会などで聖名祝日とされている。ではなぜその記念にガチョウ料理が食卓に並ぶのか?

通説として、聖マルティヌス司教任命にまつわる逸話に由来、というものがある。市民の熱烈な人気から次期司教にと推されたマルティヌス、だが本人はどうも乗り気でない。身を隠そうとガチョウ小屋に逃げ込むも、ガアガア騒ぐガチョウの声でばれてしまい身柄拘束。人々に連れ出され、結局司教の座につくことになってしまった。この出来事を記念したガチョウ料理、というわけである。

その他にも、彼の身なりがガチョウ小屋で暮らしていたかのように汚れていたからだとか、説教の最中にガチョウの鳴き声で邪魔されたからだとか諸説あるようだ。もっとも実際には、封建時代に同日の義務であった領主への貢物としてガチョウがよく用いられたことが発端の様子。またちょうど冬が始まる時期ということで、豪勢な料理で精気を養う意味もあるのだろう。

ガチョウのローストに、定番の付け合せ

さて、そのマルティヌスのガチョウ料理。飲食店で実際に出される皿は以下のようなもの。

Flickr_Yasuyuki Miyagi

 これはオーストリアの店で出されているものだが、一般にはこのようにガチョウのローストにつけあわせとして小麦やジャガイモのもっちりとしたダンプリング、紫キャベツの甘煮が付く。

Flickr_Yasuyuki Miyagi

 こんがりと焼けた皮はサクサクと香ばしい味わいで、脂の乗った身と合わせ食べ応え十分。

ちなみにこの皿で値段は16,50ユーロ、日本円で2300円程。脂っこいため食の細い人には完食が難しいが、余った分は頼めば持ち帰ることも出来る。

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 こちらは別の店のもの。皿の右手にあるのは栗の甘煮で、これもよく付け合せとして出される一品。

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 またサイドメニューとしてガチョウのスープも定番。ガチョウ肉と野菜が煮込まれたポタージュが、小麦粉の団子入りで出される。

というわけでこの伝統のガチョウ料理、胃には少々重たい一品だが、この時期にヨーロッパに滞在される方は試してみてはいかがだろうか。

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Text by 宮城保之

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