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コンピューターでシェイクスピアの性格を分析、あの作品の真偽がついに明かされる

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ウィリアム・シェイクスピアといえば言わずと知れたイギリスを代表する劇作家だが、その人物・生涯については信頼するに足る情報が少なく、謎に包まれた部分も多い。

作品についても本当にシェイクスピア本人によるのか真偽が問われるものも存在するようだ。が、コンピューターを用いた言語分析でこれを解明しようとする試みが登場している。

真偽不明の問題作を、言語分析の成果で鑑定!

コンピューターによる作品の言語分析から、作者のキャラクターを推察する。この試みをシェイクスピアに応用したのはテキサス大学の心理学者James Pennebaker氏とRyan Boyd氏。

そして分析結果は劇作品『二重の欺瞞』(Double Falsehood)の鑑定に活用された。

『二重の欺瞞』の初演はシェイクスピアの死後100年以上たった1728年、ルイス・ティバルドという人物による。

ティバルドいわく、シェイクスピアと劇作家ジョン・フレッチャーによる共作を当人が編纂した作品だそうだが、その共作の草稿も失われていることから、本当にシェイクスピアの手が入ったものかこれまで専門家からは疑問視されてきた。

鑑定の結果、シェイクスピアの特徴が認められる

そこでPennebaker氏らはシェイクスピアの33作品、ティバルドの12作品、フレッチャーの9作品を分析にかけ、彼ら3者の性格を導き出した。

その結果、『二重の欺瞞』にシェイクスピアとフレッチャーの性格的特徴は認められるが、ティバルドのそれはない、と明らかになったという。

つまり『二重の欺瞞』の言語的特徴から分析された人付き合いのよさや公正さといった作者の特徴はシェイクスピアの性格には該当するが、愛想のよさが認められぬティバルドには当てはまらない、と出たわけだ。

この分析結果を信頼するならば、『二重の欺瞞』は確かにシェイクスピアの手による作ということになる。

Pennebaker氏らによる研究は、作品の内容より作中の一間些細な言葉使いに注目し、それをコンピューターで分析することで作者の性格・気質を突き止めるというもの。

伝統的な文学研究の方法からは異質に映るが、今後文学史の謎を解く手がかりとなっていくかもしれない。

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Text by 宮城保之

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